
杉並区の支援制度、ざっくり言うと
杉並区はみどりの助成で個人が法人より手厚いという珍しい設計です。屋上緑化は個人25,000円/㎡(法人20,000円)で上限100万円、接道部の生けがきは個人12,000円/m(法人6,000円)です。
省エネの「エコ住宅促進助成」は太陽光が1kWあたり40,000円(上限12万円)、雨水タンクや節水シャワーヘッドまで幅広く対象。8月時点の申込率は27.4%でまだ余裕があります。
区立小中学校の給食費は無償で、私立・国立に通う場合も月6,500〜7,500円が給付されます。子育て応援券(0歳児3万円分)も杉並区の看板施策です。
いっぽう家賃助成は「区営住宅の優遇抽選に落選した人」だけが対象で公募がありません。耐震助成の金額は区のページ本文になく、根拠となるPDFも現在は見られない状態です。
📌 申請前に必ず公式サイトで確認を
このページの金額・対象・申請期間は2026年9月時点でまとめたものです。補助金・給付金は年度ごとに内容が変わり、予算の上限に達すると年度の途中でも受付が終了します。申請を考えるときは、必ず各制度の杉並区公式ページ、または担当窓口で最新の情報を確認してください。
ここからは、杉並区の主な補助金・給付金を「住宅」「子育て」「結婚・移住」の3つのジャンルに分けて紹介します。それぞれのカードから、杉並区の公式ページに進めます。
🏠 住宅・リフォーム・省エネの補助金
🌳 みどりの助成(★個人のほうが法人より手厚い)
接道部の緑化:生けがき=個人12,000円/m(法人6,000円/m)/植え込み=個人14,000円/㎡(法人6,000円/㎡)/フェンス緑化=2,000円/m/既存塀の撤去=個人5,000円/m(大谷石は10,000円/m、法人3,000円/m)。上限は個人50万円(法人100万円)屋上・壁面の緑化:屋上緑化=個人25,000円/㎡(法人20,000円/㎡)/壁面緑化=個人12,500円/㎡(法人8,000円/㎡)。上限は個人100万円(法人150万円、屋上・壁面あわせて)。緑化面積3㎡以上で、前回の助成から5年以上経過していることが条件です保護樹木等の維持管理補助:保護樹木(幹周1.2m以上等)・貴重木=年間1本あたり一般8,000円(法人3,000円)/保護生けがき(道路に面する長さ10m以上)=年間1mあたり一般800円(法人300円)/保護樹林(500㎡以上、屋敷林等は300㎡以上かつ高木30本以上)=一般は10,000㎡以下で100㎡につき8,000円★注意:接道部・屋上壁面とも着工後の申請はできません(事前申請が必須)。年度末までに竣工し、年度予算の範囲内での実施です
☀ エコ住宅促進助成(令和8年度・申込率27.4%で余裕あり)
創エネ・蓄エネ:太陽光発電=1kWあたり40,000円(上限120,000円)/定置用リチウムイオン蓄電池=定額50,000円/エコキュート・ハイブリッド給湯器=定額50,000円/エネファーム=定額50,000円/強制循環式ソーラーシステム=1㎡あたり20,000円(上限60,000円)断熱・遮熱:窓等の断熱改修=合計上限150,000円(ガラス交換 大4,000円/中3,000円/小2,000円(1枚)、内窓設置・外窓交換 大10,000円/中7,000円/小4,000円(1カ所)、ドア・引戸交換 大13,000円/小10,000円)/断熱材=対象経費の20%(上限150,000円)/高日射反射率塗装=20%(上限150,000円)/断熱フィルム=50%(上限40,000円)★水まわりも対象:雨水タンク=本体価格の50%(上限20,000円)/節水シャワーヘッド=定額3,000円予算の状況:総額226,560,000円に対し、8月18日現在の申請累計は62,068,000円(申込率27.40%)。予算枠制のため、達し次第終了します受付:令和8年4月10日〜令和9年2月26日必着(対象工事の完了は令和8年2月1日〜令和9年1月31日)。同一世帯・同一機器は1回限りです
🧱 ブロック塀等安全対策支援(通学路なら上限100万円)
撤去のみ:実費の3分の2と「1mあたり28,000円で算出した額」のいずれか低い額で、上限50万円撤去+新設:撤去費(同上)+新設費の3分の2で上限50万円。通学路・避難路に面する場合は上限100万円対象:区内でブロック塀等を所有または管理する方(住民税の滞納がないこと)。幅員4m以上の道路に面し、高さ80cm以上で安全基準を満たさない塀が対象です期間:令和7年4月1日〜令和10年3月31日(年度ごとに2月末日までに完了報告)狭あい道路沿いの場合:幅員4m未満の道路沿いで拡幅整備に協力する場合は別制度があり、除却費・築造費が対象工事費の3分の2(築造は1mにつき56,000円のいずれか低い額)。設備配管等の撤去移設費は上限200万円です
🏚 老朽危険空家の除却助成(80%・150万円)
助成額:除却工事費の80%または150万円のいずれか低い額★対象:特定空家等またはこれに準じる建築物で、住宅部分が延床面積の2分の1以上、区内所在、年間を通じて未使用であること。共同住宅・長屋は全住戸が空室であることが必要です★所有者の要件:所有者が個人であること(法人は対象外)、住民税の滞納がないこと、暴力団関係者でないこと
💧 雨水浸透施設設置助成(上限40万円)/EV充電設備
雨水浸透施設:助成限度額は1件あたり40万円。区が指定する標準構造の「雨水浸透ます」「雨水浸透トレンチ」が対象です雨水浸透の対象:住宅などを所有し敷地に設置する権利を有する個人で、敷地面積1,000㎡未満であること。工事着手の1カ月前までに申請が必要ですEV充電設備:機器本体価格の4分の1とセンター補助金の交付上限額のいずれか低い額+工事費(上限1万円)。普通充電設備は上限10万円/急速充電設備は上限50万円EVの対象:自ら居住する区内の住宅に設置した区民、区内に建築物を所有する区民、区内中小企業者、分譲マンションの管理組合
❄ エアコン購入費助成(低所得世帯向け)/★耐震助成について
エアコンの助成額:区内の販売店で購入した場合10万円/区外の店・インターネットで購入した場合8万円が上限(1世帯1台・1回限り)エアコンの対象:令和7年度または令和8年度の住民税非課税世帯・均等割のみ課税世帯、または令和7年度の児童扶養手当受給世帯。自宅にエアコンがない、既設が故障、または15年以上経過していることが条件(生活保護受給世帯は除く)エアコンの期間:交付申請=令和8年6月1日〜9月30日(消印有効)/請求申請=令和8年6月1日〜令和9年1月31日。予算に達し次第終了★耐震助成の金額について:杉並区には耐震のメニューが多数ありますが、区のページ本文に助成額の記載がなく、金額はすべてパンフレット・チラシにのみ掲載されています。さらに検索で出てくる金額一覧のPDFは現在アクセスできない状態のため、このページでは金額を掲載していません。令和8年度の耐震改修の申請期限は12月18日です。金額は区へ確認してください★融資との区別:住宅修築資金の融資あっせん(限度500万円)は「借りる」制度で、補助金ではありません
👶 出産・子育ての支援
🎫 子育て応援券(杉並区の看板施策)
令和8年度の交付額:出生0歳児券=30,000円分(多子世帯は35,000円分)/0歳児転入者・1歳児・2歳児券=15,000円分(多子世帯は20,000円分)/ゆりかご券(妊婦向け)=10,000円分対象:出生0歳児券は令和8年4月2日〜令和9年4月1日生まれの子の保護者で区内在住の方。ゆりかご券は「ゆりかご面接」を受けた妊婦本人が対象です多子世帯とは:小学生以下の兄・姉が2名以上いる世帯注意:有効期限がページ本文に記載されていません。区へ確認してください
🍚 学校給食費の無償化/給食費相当給付金(私立等も対象)
区立学校:令和5年10月から、区立の小学校・中学校・特別支援学校に在籍する児童生徒の給食費を無償化しています。令和8年度も4月1日〜令和9年3月31日で実施されます★私立・国立に通う場合も給付があります:令和8年度に小1〜中3の学齢で杉並区に住民登録があり、①国立・私立学校等に就学、または②区立学校に在籍しているが月に一度も給食の提供を受けていない方が対象給付額:小学生 月額6,500円/中学生 月額7,500円。令和8年4月〜令和9年3月のうち8月を除く11カ月分手続き:7月頃に対象世帯へお知らせが送付される予定です
🆓 保育料の無償化(★0〜2歳の第1子は区独自と記載)
国の制度による無償:3〜5歳児クラス/0〜2歳児クラスの住民税非課税世帯/0〜2歳児クラス(課税世帯)の第2子以降★杉並区独自:0〜2歳児クラス(課税世帯)の第1子について、所得階層に関わらず無料(令和7年9月から)。区の公式ページに「区独自」と記載されています対象外:無償化の対象は月額保育料のみで、延長保育料・日用品代等の施設徴収費は対象外です認証保育所等の負担軽減:0〜2歳児(課税・非課税とも)の認証保育所・認可外保育施設=月額上限80,000円/3〜5歳児=月額上限77,000円/一時預かり事業等37,000円/企業主導型40,000円
🏥 子ども医療費助成(マル乳・マル子・マル青)
対象年齢:出生から18歳に達する日以後の最初の3月31日まで(高校卒業相当)自己負担:保険診療分は自己負担なし。保険外(容器代・文書料・選定療養費・差額ベッド代・おむつ代・健診・予防接種)と入院時の食事療養標準負担額は対象外です所得制限:高校生等(マル青)は所得制限なしです。マル乳・マル子については区のページに明示がないため、詳しくは区へ確認してください補足:東京都の医療費助成制度に区が上乗せして実施する枠組みで、窓口は杉並区です
👶 産後ケア事業/産前・産後支援ヘルパー
産後ケアの利用料(課税世帯):宿泊型=1泊2日7,000円(以後1日ごと3,500円)/日帰り型(個別)=1日2,000円/日帰り型(少人数)=1日1,000円産後ケアの回数:子ども1人につき3種あわせて10回まで(宿泊型は最大5回=4泊5日)。双胎児は20回(宿泊型最大10回=9泊10日)。対象は産後7か月未満の母子です産前・産後支援ヘルパー:利用上限は80時間(妊娠中〜1歳の誕生日前日)。上の子が3歳未満の場合は200時間までヘルパーの料金:生活保護世帯・住民税非課税世帯は無料、その他は1時間1,000円。子育て応援券で支払えます
🤰 妊婦のための支援給付/ベビーシッター利用支援
妊婦のための支援給付:第1回(妊娠時)=5万円/第2回(出産時)=子どもの数に応じて5万円。流産・死産をされた方も対象です。国の制度(こども家庭庁の交付金)で、窓口は杉並区ですベビーシッター利用支援:利用者負担は1時間あたり150円(税込)。上限時間は待機児童の保護者が月220時間(標準時間認定)/月160時間(短時間認定)、夜間保育の保護者が月220時間ベビーシッターの補助:交通費補助=月額上限20,000円/利用者負担軽減補助=月額上限33,000円(0〜2歳の住民税課税世帯)★根拠:ベビーシッター利用支援は区のページに「東京都の補助制度を活用」と明記されています(窓口は杉並区)
🩺 特定不妊治療費(先進医療)助成/★終了した給付
助成額:令和8年4月1日以降の承認決定=東京都の助成額を差し引いた実費額で上限5万円/令和8年3月31日以前の承認決定=差し引いた実費額の50%・上限3万5,000円要件:東京都の特定不妊治療費(先進医療)助成事業の承認決定を1年以内に受けていること、申請時に夫婦の一方が杉並区に住民登録があること、他の市町村から同じ治療への助成を受けていないこと注意:不育症治療費への助成は、区公式で該当ページを確認できませんでした★すでに終了した給付:物価高対応子育て応援手当(児童1人2万円)は令和8年6月30日で事業終了、生活応援臨時給付金(1世帯2万円)も令和8年5月29日で申請受付終了しています
💍 結婚・移住・定住の支援
🏘 家賃助成(★区営住宅の優遇抽選に落選した方が対象)
助成額:年間30万円(月額25,000円相当)。契約が途中で終了した場合は「25,000円×契約期間の月数」となります期間:4月〜翌3月の家賃が対象で、最大2回まで(1年度単位)★対象が限られます:ひとり親世帯・多子世帯で、前年度に区営住宅の優遇抽選に応募して落選した方。区内に2年以上住民登録があり、世帯の月額所得が214,000円以下で、区内の民間賃貸住宅に住んでいることが条件です★募集方法:公募ではなく、対象世帯への郵送案内のみ(4月頃)です。自分から申し込む形ではありません対象外:生活保護受給者、家賃を滞納している方、過去2年度に受給済みの方
🚚 転居費用助成(区内から区内への転居)
上限:単身15万円/2人以上世帯20万円要件:引き続き2年以上区内に居住していること/区内から区内への転居であること/住環境の改善または家賃負担の軽減が理由であること/世帯の合計所得が月額158,000円以下(子どもがいる場合は月額214,000円以下)/住民税の滞納がないこと/住宅扶助等の公的給付を受けていないこと★手続きの順序:物件の申込み前(入居審査前)に予定登録申請が必要です。その後、交付申請 → 支給 → 契約・引越 → 転居後1カ月以内に実績報告という流れになります
🎓 奨学金の貸付(★給付ではありません)
月額奨学金:国立・公立=月17,000円以内/私立=月29,000円以内入学準備金:国立・公立=10万円以内/私立=30万円以内★重要:無利子ですが「貸付」です。貸付終了から1年据え置いた後、10年以内に返済します対象:向学心があり経済的な理由で修学が困難な区民で、高等学校・高等専門学校・専修学校(高等課程)の在学生・入学予定者注意:返還免除・返還支援制度についてはページに記載がありません。社会人向けの奨学金返還支援も確認できませんでした
⚠️ 結婚新生活支援・移住定住支援・三世代同居支援は確認できませんでした(2026年時点)
杉並区の公式サイト内を複数の語(結婚/新生活/支援/補助金)で検索しましたが、杉並区が結婚新生活支援事業を実施していることを示すページは確認できませんでした。
また移住・定住支援(転入奨励金等)、区独自の三世代同居・近居リフォーム助成も確認できませんでした。近いものとしてUR賃貸住宅の「近居割」が区のページで紹介されていますが、これはUR都市機構の制度で区の補助金ではありません。
区内での転居については、上で紹介した転居費用助成(低所得世帯向け)が実質的に唯一の近接制度です。
タイプ別|あなたが対象になりそうな制度
「結局どれが自分に関係あるの?」という人向けに、暮らし方のタイプごとに、チェックしたい制度をまとめました。
🌳 庭やみどりを整えたい人(杉並区ならでは)
・屋上緑化は個人25,000円/㎡・上限100万円(法人より個人のほうが手厚い設計)・接道部の生けがきは個人12,000円/m・上限50万円/既存塀の撤去も個人5,000円/m・保護樹木は年8,000円/本、保護生けがきは年800円/m・★着工後の申請はできません。必ず事前申請を
👨👩👧 子育て世帯
・子育て応援券(0歳児3万円分・ゆりかご券1万円分)・区立小中の給食費が無償/私立・国立でも月6,500〜7,500円が給付・0〜2歳児の第1子の保育料が無償(区が「区独自」と記載)・産前産後ヘルパーは上の子が3歳未満なら200時間まで(応援券で支払い可)
🏡 省エネ・断熱の工事をする人
・太陽光は1kWあたり40,000円(上限12万円)/蓄電池5万円・窓等の断熱改修は合計上限15万円/断熱材・高反射率塗装も各15万円・雨水タンクは50%・上限2万円/節水シャワーヘッド3,000円・申込率27.4%(8月時点)でまだ余裕あり。受付は令和9年2月26日まで
申請するときに気をつけたいこと
補助金・給付金を使うときは、次の3点をおさえておくと失敗しにくくなります。
📄 ①耐震助成の金額は公表されていません
杉並区の耐震助成(旧耐震・新耐震・シェルター・除却・木造以外)は、区のページ本文に金額の記載がなく、パンフレットやチラシにのみ掲載されています。さらに検索で出てくる金額一覧のPDFは現在アクセスできない状態です。インターネット上に「精密診断11万円」「耐震改修50万〜300万円」といった数字が出回っていますが、現行の区公式ページで裏付けが取れないため、このページには掲載していません。令和8年度の耐震改修の申請期限は12月18日です。金額は区へ直接お問い合わせください。
📮 ②家賃助成は「申し込む」制度ではありません
杉並区の家賃助成(年30万円)は、前年度に区営住宅の優遇抽選に応募して落選したひとり親世帯・多子世帯が対象で、公募ではなく対象世帯への郵送案内のみ(4月頃)という運用です。自分から申し込む形ではないため、「杉並区には家賃助成がある」と聞いて窓口に行っても、条件に当てはまらなければ利用できません。また転居費用助成は物件の申込み前に予定登録申請が必要です。
⏰ ③ 事前申請・予算枠・終了した給付に注意
接道部緑化・屋上壁面緑化は着工後の申請ができません。雨水浸透施設は工事着手の1カ月前までに申請が必要です。エコ住宅促進助成(申込率27.4%)・エアコン購入費助成・緑化助成は、いずれも予算枠制で年度途中に終了する可能性があります。また物価高対応子育て応援手当は令和8年6月30日で終了、生活応援臨時給付金も令和8年5月29日で受付終了しています。住宅修築資金の融資あっせん(限度500万円)は「借りる」制度で、補助金ではありません。
まとめ|杉並区の補助金は「使えるものを知る」ことから
杉並区で目を引くのは、みどりの助成が個人のほうが法人より手厚く設計されている点です。屋上緑化は個人25,000円/㎡で上限100万円、接道部の生けがきは個人12,000円/mで上限50万円。住宅都市らしい制度といえます。ただし着工後の申請はできないので、工事の前に必ず区へ相談してください。
省エネのエコ住宅促進助成も幅広く、太陽光1kWあたり40,000円のほか、雨水タンクや節水シャワーヘッドまで対象です。8月時点の申込率は27.4%とまだ余裕があります。
子育て面では、子育て応援券(0歳児3万円分)が看板施策。区立小中の給食費は無償で、私立・国立に通う場合も月6,500〜7,500円が給付されます。いっぽう家賃助成は区営住宅の抽選に落選した方だけが対象で郵送案内のみ、耐震助成の金額も公表されていないので、その点は正確に押さえておきましょう。