
港区の支援制度、ざっくり言うと
港区の最大の目玉は出産費用の助成です。上限81万円まで助成され、出産育児一時金を差し引いた自己負担分が実質ゼロに近づきます(双子なら上限129万円、三つ子なら177万円)。
保育料は第2子以降が無償、さらに2025年9月からは第1子の0〜2歳児も無償化されました。区立小中学校の給食費も無償です。
子ども医療費は18歳の年度末まで自己負担なし。不妊治療の先進医療には1回30万円、卵子凍結には東京都の助成に上乗せで10万円が用意されています。
いっぽう結婚新生活支援・三世代同居近居支援・一般の家賃補助は確認できませんでした。住宅系は耐震とリフォームが中心です。
📌 申請前に必ず公式サイトで確認を
このページの金額・対象・申請期間は2026年9月時点でまとめたものです。補助金・給付金は年度ごとに内容が変わり、予算の上限に達すると年度の途中でも受付が終了します。申請を考えるときは、必ず各制度の港区公式ページ、または担当窓口で最新の情報を確認してください。
ここからは、港区の主な補助金・給付金を「住宅」「子育て」「結婚・移住」の3つのジャンルに分けて紹介します。それぞれのカードから、港区の公式ページに進めます。
🏠 住宅・リフォーム・省エネの補助金
🔨 民間建築物耐震化促進事業(住宅系で最大)
補助額の目安:木造(昭和56年5月以前の確認)の住宅・長屋・共同住宅=改修工事の3分の2・上限400万円/木造(昭和56年6月〜平成12年5月の確認)の住宅・長屋2戸以内=2分の1・上限100万円非木造の住宅・長屋:補強設計=3分の2・上限50万円+改修工事=3分の2・上限600万円★重要な期限:耐震改修工事は「申請予定年度の前年度7月末まで」に事前申告が必要です。思い立ってすぐ申請できる制度ではないので注意してください補足:分譲マンションは補強設計500万円+改修工事7,000万円の助成がありますが、こちらは管理組合単位で個人単独では申請できません
🔍 建築物耐震診断助成事業
補助額の目安:木造住宅=診断費用の3分の2・上限20万円/非木造住宅=3分の2・上限100万円マンション:分譲マンション=全額(上限450万円)/賃貸マンション=3分の2(上限300万円)対象:昭和56年5月31日以前に建築確認を受けた建築物の所有者(個人も対象です)
🧱 ブロック塀除却・設置工事等支援事業(除却は全額補助)
補助額の目安:アドバイザー派遣を利用した場合=除却工事は全額(上限150万円)、設置工事は3分の2(上限100万円)派遣を使わない場合:除却=1mあたり6,000円以内/設置=1mあたり1万円以内または2分の1の少ない方(上限20万円)★ポイント:アドバイザー派遣を利用するかどうかで補助額が大きく変わります。まず派遣の相談から始めるのがおすすめです対象:道路沿いで安全性が確認されていない、路面中心から高さ1.2mを超えるブロック塀。予算額に達した場合は受付を終了すると明記されています
☀ 地球温暖化対策助成制度(区民向け・省エネ/創エネ)
補助額の目安:太陽光発電システム=上限40万円/蓄電システム=上限20万円/家庭用燃料電池(エネファーム)=上限15万円/高断熱サッシ=上限10万円/高反射率塗料等=上限30万円/日射調整フィルム=上限4万円EV充電設備:急速=上限50万円/普通=上限10万円受付期間:2026年4月1日〜2027年1月29日(完了報告は2027年2月26日まで)★注意:必ず工事の着工前に申請してください。着工後の申請はできません
🏠 子育て世帯等住宅取得支援事業補助金(一律10万円)
補助額:一律10万円です(100万円ではありません)対象:高校生年代以下の子がいる子育て世帯、または夫婦のいずれかが40歳未満の若年夫婦世帯(事実婚を含む)住宅の要件:新耐震基準(昭和56年6月1日以後の建築確認)/自己居住部分の床面積50㎡以上/契約締結日が令和6年12月6日以降であること申請期限:所有権の保存・移転登記の受付日から1年以内。令和8年度中(令和9年3月31日まで)は1年を過ぎた場合も受け付ける経過措置があります
♿ 高齢者自立支援住宅改修給付(介護保険とは別の制度)
給付限度額:手すりの設置・段差の解消・滑り防止・引き戸への交換・洋式便器への取替え・浴槽の交換などで、合計37万9,000円対象:65歳以上で日常生活に支障があり、改修が必要と認められる方。課税状況に応じて最大1割の自己負担があります★注意:着工前の申請が必須です
🏘 家賃の助成について(対象が限られます)
★重要:港区には一般の子育て世帯や若者向けの民間賃貸の家賃補助は確認できませんでした民間賃貸住宅入居支援事業:民間賃貸住宅の紹介、入居費用の一部助成、債務保証会社の初回委託料の助成があります。対象は高齢者世帯(65歳以上)・障害者世帯・ひとり親世帯・生活保護受給世帯で、住み替えが必要で困っている方に限られます住居確保給付金:離職や休業などで住居を失うおそれのある方に家賃相当額を支給する国の制度で、区が窓口です個人は対象外:分譲マンション等管理支援事業、エレベーター安全装置の設置助成、共用部分リフォーム融資の債務保証料助成、宅配ボックス設置費用助成はいずれも管理組合・共同住宅単位で、個人では申請できません
👶 出産・子育ての支援
🤱 出産費用の助成(上限81万円・港区の目玉)
助成額:助成の算出上限額は81万円。上限額と実際の出産費用のいずれか低い額から、出産育児一時金等(付加金を含む)を差し引いた全額が助成されます多胎の加算:双子は48万円加算で上限129万円/三つ子は96万円加算で上限177万円実際に受け取れる目安:出産育児一時金50万円を差し引いた場合、単胎で約31万円、双子で約29万円、三つ子で約27万円が目安です対象の要件:①出産した子の父または母 ②出産日以前から港区に1年以上継続して居住 ③子が出生日から港区に住所があり保護者と同居 ④母が日本の公的健康保険に加入していること申請期限:出生日から1年以内。マイナポータルからも申請できます
🆓 保育料の無償化(第1子の0〜2歳児まで拡大)
第2子以降:令和2年度から基本保育料が無償です(兄や姉の年齢は問いません)第1子の0〜2歳児:令和7年9月の利用分から基本保育料が無償化されました。所得の要件は記載されておらず、区民税の課税世帯も対象です対象施設:区立・私立の認可保育園、認定こども園、小規模保育、居宅訪問型保育、港区保育室給食費:3〜5歳児は月極の給食費を徴収しません(0〜2歳児は基本保育料に含まれます)注意:延長保育料は引き続き徴収されます
🏥 子ども医療費助成(18歳の年度末まで自己負担なし)
対象:18歳に達する日以後の最初の3月31日まで(令和5年4月から高校生等まで拡大されました)自己負担:医療証を提示すれば保険診療の自己負担分の支払いが不要です所得制限:ページに所得制限の記載はなく、要件は「保護者と子が港区に住民登録」「日本の公的健康保険に加入」のみです対象外:生活保護受給者、児童福祉施設の入所児童、里親委託児童
🍚 学校給食費の無償化(区立小中学校)
内容:区立の小中学校に通う児童・生徒の給食費を徴収しません。令和5年9月に始まり、令和6年4月から継続して実施されています注意:対象は区立の小中学校です。私立や国立に通う区民の扱いはこのページでは確認できませんでした。該当する方は区へ確認してください
🤰 妊婦のための支援給付
給付額:1回目(妊娠中)=妊娠1回につき5万円/2回目(出産時)=子1人につき5万円。現金か電子クーポンを選べます要件:1回目は令和7年4月1日以降に妊娠届を出し「みなとプレママ応援事業」の面談を受けた方、2回目は令和7年4月1日以降に出産し「こんにちは赤ちゃん訪問」を受けた方★注意:旧「出産・子育て応援ギフト」(5万円相当+10万円相当の電子クーポン)はこの制度に移行済みです。古い情報が検索に残っているのでご注意ください
🩺 特定不妊治療費(先進医療・自由診療)助成金/卵子凍結費用助成
不妊治療の助成額:1回につき上限30万円。回数は治療開始時の妻が40歳未満なら6回、40〜42歳なら3回まで不妊治療の要件:治療開始から申請まで婚姻(事実婚を含む)していること/治療開始時の妻が43歳未満/夫婦のいずれかが治療開始から申請まで港区に継続して住民登録があること/先進医療は東京都の助成の交付決定を受けていること卵子凍結の助成額:東京都の助成20万円を差し引いた額に対し、1人につき1回のみ10万円を限度に助成します★窓口の切り分け:卵子凍結は本体20万円が東京都、上乗せ10万円が港区です。都の承認決定が前提になります。申請期限は都の承認決定通知書の日付から3か月以内
👶 産前産後の家事・育児支援サービス
利用できる時間:家事支援(ヘルパー)=妊娠中〜1歳の前日まで128時間、1〜2歳48時間、2〜3歳48時間。産後ドゥーラは妊娠中〜1歳の前日まで60時間(家事支援の時間に含みます)利用料(単胎・家事支援):2時間1,500円/3時間2,250円/4時間3,000円。多胎は2時間1,000円などの割引があります負担の軽減:住民税非課税世帯は半額、生活保護世帯は無料です対象:港区在住で妊娠中または出産後の方がいる家庭(流産・死産を経験された方も相談できます)
🎒 保育料の助成・教育費の支援
認証保育所の保育料助成:月220時間まで(短時間認定は月160時間まで)の月ぎめ契約の基本保育料が助成されます。年度ごとに申請が必要で、認可保育園・幼稚園との併籍はできません私立幼稚園等の園児保護者補助金:非課税・所得割非課税世帯は第1子から月額23,200円、区民税所得割額77,100円以下の世帯は第1子月額20,200円など(施設等利用費と合算して年2回振込)そのほか:就学援助費、児童手当、ひとり親家庭等医療費助成(所得制限あり)、里帰り等で都外の医療機関を受診した場合の妊婦健診費用の一部助成などがあります★注意:港区の奨学資金は貸付型(返済が必要)で、給付型ではありません
💍 結婚・移住・定住の支援
🏠 実質的な定住支援は「子育て世帯等住宅取得支援事業補助金」です
内容:港区が「区内に定住することを支援する」と位置づけているのが、住宅の項目で紹介した子育て世帯等住宅取得支援事業補助金(一律10万円)です対象:高校生年代以下の子がいる子育て世帯、または夫婦のいずれかが40歳未満の若年夫婦世帯あわせて:補助金ではありませんが、【フラット35】地域連携型や民間金融機関との金利優遇の連携もあります
⚠️ 結婚・移住向けの独自制度は確認できませんでした(2026年時点)
港区の公式サイトでは、結婚新生活支援事業の該当ページを確認できませんでした。また三世代同居・近居支援、(給付型の)奨学金返還支援も確認できませんでした。区にある奨学資金は貸付型で返済が必要な制度です。
港区は都心区のため、地方への移住を促す「移住支援金」のような制度の対象でもありません。住まいに関する支援を探す場合は、耐震・省エネ・リフォームの各制度を中心に確認するのが実際的です。
タイプ別|あなたが対象になりそうな制度
「結局どれが自分に関係あるの?」という人向けに、暮らし方のタイプごとに、チェックしたい制度をまとめました。
👶 これから出産する人(港区がもっとも手厚い領域)
・出産費用の助成(上限81万円/双子129万円/三つ子177万円)・★ただし出産日以前から港区に1年以上住んでいることが条件です・妊婦のための支援給付(妊娠時5万円+子1人につき5万円)・産前産後の家事・育児支援(家事支援は1歳前日まで128時間)
👨👩👧 子育て世帯
・保育料は第2子以降が無償/第1子の0〜2歳児も2025年9月から無償・区立小中学校の給食費が無償・子ども医療費は18歳の年度末まで自己負担なし・住宅を買うなら子育て世帯等住宅取得支援事業補助金(一律10万円)
🏡 古い建物を持っている人
・木造住宅の耐震改修は3分の2・上限400万円(非木造の住宅は上限600万円)・★改修工事は「前年度の7月末まで」に事前申告が必要・ブロック塀の除却はアドバイザー派遣の利用で全額(上限150万円)・省エネ設備は太陽光40万円・蓄電池20万円・EV急速充電50万円
申請するときに気をつけたいこと
補助金・給付金を使うときは、次の3点をおさえておくと失敗しにくくなります。
📅 ①「前年度に申告」が必要な制度があります
港区の耐震改修工事の助成は、申請予定年度の前年度7月末までに事前申告が必要です。思い立ってすぐ申請できる制度ではありません。また省エネ機器の助成は着工前の申請が必須で、受付は2027年1月29日まで。高齢者自立支援住宅改修給付も着工前申請が条件です。工事の予定が立った段階で、早めに区へ相談してください。
🔢 ②金額の桁に注意してください
子育て世帯等住宅取得支援事業補助金は「一律10万円」です(100万円ではありません)。逆に出産費用の助成は上限81万円と大きな金額です。またブロック塀の除却はアドバイザー派遣を使うかどうかで、全額(上限150万円)と1mあたり6,000円という大きな差が出ます。金額を見かけたら、必ず区の公式ページで条件とセットで確認してください。
🏢 ③ 個人では申請できない制度が多くあります
港区には住まい関連の助成が多数ありますが、分譲マンション等管理支援事業、エレベーター安全装置の設置助成、共用部分リフォーム融資の債務保証料助成、宅配ボックス設置費用助成、共同住宅バリアフリー化支援事業は、いずれも管理組合・共同住宅単位で、個人では申請できません。また省エネルギー診断に基づく設備改修や屋内喫煙所の設置助成は事業者向けです。
まとめ|港区の補助金は「使えるものを知る」ことから
港区でいちばん手厚いのは出産まわりです。出産費用の助成は上限81万円で、出産育児一時金を差し引いた自己負担分がほぼ埋まる水準。双子なら129万円、三つ子なら177万円まで上限が上がります。ただし「出産日以前から港区に1年以上住んでいること」が条件なので、引っ越してすぐの出産では対象になりません。
子育て面も、保育料は第2子以降が無償で、2025年9月からは第1子の0〜2歳児まで無償化が広がりました。区立小中学校の給食費も無償、子ども医療費も18歳の年度末まで自己負担なしです。
いっぽう住宅は、耐震とリフォームが中心で、一般向けの家賃補助はありません。耐震改修は前年度7月末までの事前申告が必要という独特のルールがあるので、古い建物をお持ちなら早めに区へ相談しておくことをおすすめします。